バッテリーの過放電を初めて経験して、いろいろわからないことあって調べてました。いったいどうだったら大丈夫なのでしょうか。
何を測定すればいいのだろう?
どうも車載バッテリーは普通の電池とはだいぶ感覚が違うようです。バッテリー特性を表すいろいろな指標がありました。端子電圧やSOC、SOH、CCAなどです。
電圧12Vとその振れ幅
自動車のバッテリー電圧は12Vだと知ってはいたのですが、その意味を深くわかっていませんでした。確かに図った時12Vといってもどれぐらい幅があるのか、どの状態なのかなどです。適正な電圧範囲は2割ぐらい(プラスマイナス2.4V)で使えるのかと思っていましたが間違った認識でした。
自動車のバッテリーに一番負荷がかかるのはエンジンを起動時。エンジンがかからないと充電できないので自動車として動作不能です。そのため、起動用セルモータを回す電流を取りだすことに最適化されている様です。
取り出せる電流はV=IRからV(電圧)はできるだけ高くてR(内部抵抗)はできるだけ小さいことが必要です。計測するとミリΩ。Vは下がってはダメです。12Vが維持されかつ電流がなるべくとれるようになっていることが必要のようです。オプティマバッテリー仕様から勉強できました。
オプティマバッテリーの仕様
オプティマバッテリーのマニュアルには、過放電に対するご注意として11.4Vが工業規格の完全放電(残量0%)であると定義しています。
残量0%以上に放電したら過放電なのでトラブルになると警告しています。つまり、電池の利用範囲として電圧を見るな場合、残量がなくなったという電圧は11.4Vなのでなんと定格12Vからすらすると95%以上ないとダメらしいです。
乾電池でも普通の機器は1.5V電池のところニッケル水素電池などは1.2Vですが動作しますよね。この程度かと思ってました。80%です。とんでもない認識違いでした。
一般的なバッテリー電圧の目安はどれぐらい?
バッテリー端子電圧は実際どれぐらいなんだろうと調べてみました。色々な状態での電圧説明があります。
走行中で発電機(オルタネータとかダイナモと呼ぶようです)が動作している状態とエンジン停止中かで区分されています。
- エンジン起動中:14.4~5V 回生充電をする車のみ
- エンジン起動中:13.4~14.4V 通常充電中(発電機が回っている)
- エンジン起動中:12.5~13.0V 充電制御車で受電していない状態
- 運転中でアイドリングストップ時:11.5~12.5V
- 停車中(駐車中):13V以上 運転直後で充電直後の状態
- 停車中(駐車中):12.5~13.0V 正常状態で停止中
- 停車中(駐車中):12.4~12.6 バッテリ充電不足で停止中
- 停車中(駐車中):~12.4 かなりな充電不足かバッテリ寿命
電圧を測定すればバッテリーの状態は解る?
バッテリー電圧の目安が解りました。電圧を計測することで判断できるのは充電が必要かどうかです。エンジンを停止して電圧を測定して12.5Vあたりだったら充電する必要があるということでした。
バッテリーに蓄積されている電気があとどれぐらいあるのかを知りたいですよね。今回のようにバッテリーが突然死するまでの余力です。これが十分なのに突然死するにはランプの消し忘れ等があった場合で、しかも何日も放置したらなのか、忘れて1時間でだめになるかの違いです。
そもそもバッテリーは設計時に容量が決まっていて型式に記載しています。レヴォーグの搭載されていたバッテリーはJIS規格バッテリーでアイドリングストップ車に搭載されているQ85です。下記を参考にしました。batterylaboさんありがとうございます。勉強になります。
https://batterylabo.com/q-85-recommend/#Q-85性能ランクCCAとは
先頭の”Q”はバッテリーのサイズを示す文字です。JIS規格のD23と同じサイズを示すようです。うしろの”85″は性能ランクを示す指標だそうです。性能ランクは下記を参照しました。
https://batterylabo.com/performance-rank-lower/性能ランクはCCAで表記されます。これはある温度(低温)で30秒電流を流して電圧が7.2Vまで下がるときに流せた電流地の総量のようです。大きいほど電圧が低下せずたくさんの電流が取れる指標です。これは容量ではありません。
5/20時間率容量
容量については5時間(もしくは20時間)率容量というものがあります。ただしQ85バッテリーではこれに対応する数値はありませんでしたが、多くは52Ahのようです。
https://batterylabo.com/5-hour-rate-capacity/さて、オプティマバッテリーではこれは下記のようになっています。
CCA=660、20時間率容量=48h(5時間換算では0.87倍する)
今後、バッテリ突然死を招かないためににアマゾンで格安の測定器を注文しました。
バッテリを交換してこれらの数値がどうなるか試しました。この記事の続きです。
SOHとSOCとは
オプティマにバッテリーを交換して買い物に行って帰ってきたときの測定状態。初めて測定した時です。SOHはもともとの容量に対してどれぐらい容量が維持されているかという指標です。新品ですので100%は納得がいきます。SOCは充電率です。満タンまでどれぐらい充電されているかになります。
SOH=現在のAh/初期Ah、SOC=現在の充電量/満タンの充電量
SOCは充電状態です。これは66%という表示で電圧12.4Vです。出荷時に満充電しているとのことで、こんなに減るのか?が問題でした。
バッテリー充電器MP-220で充電した後の状態です。MP-220でも100%まで充電できません。98%充電状態で13.3V表示です。
30分後の表示です。13.15Vまで電圧が落ちています。
ここから、買い物にいって、前泊でハイキングに行こうと思い、荷物を夕方積み始めた時でした。ああ!!いまごろ気づきました。室内灯がつきっぱなしだ...。バッテリー突然死の原因はこれだった...。バッテリ買い替えなくてもよかったかもしれない...。
が、ネタにはなった。
ハイキングから帰ってきたときの測定はこれです。
良好ですね。バッテリーの充電タイミングは12.6Vを着るあたりから必須になりそうです。BT360で測定した結果で判定することにします。
容量の劣化がどの程度の時間でバッテリー上がりになるかは今の時点ではよくわからないです。