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管理している空地を利用できないか
最初に太陽光発電を検討したのは、草刈している空地をうまく運用できないかと考えたためです。土地があれば、利回りが有利になるのではないかと思いました。この土地は共有なので資金は融資が前提でした。
設備購入のため調査
3社ほど見積もりを取って検討しました。ここでは一番価格の安いところで収支を見た結果のみを掲載します。
多くの小さな会社があって、どこが信頼できるのかわかりませんでした。途中でつぶれてしまったり、詐欺だったりという報告があります。どのような会社なのか本当のところはよくわかりませんが、会社がいつごろから経営をしているのか、(どれぐらい続いているか)専業なのか程度のことは分かります。。会社情報DBで見てみますが、実態はよくわかりません。
土地は兄弟での共有名義。兄弟を代表してやるので、赤字にはできないと緊張していました。
ジーサーチデータベース へ 帝国データベース へ見積内容を検討
下記は見積もりの一例です。パネル出力64.8kw、出力49.5kwの見積もりになります。(過積載が当たり前になったころです。)
計画は2点で成立しませんでした。見積もり時点での提示収益予想です。
- 設置費用 12200000円(税込)。
- 初年度 売上 1551594円
- 初年度 経費 電気代12000円
見積もりと収支シミュレーションは提示してくれますが、太陽光発電の経営についてはアドバイスしてくれません。実際の経営で私にわかる範囲で計上されていない経費項目を検討しました。
固定資産税(土地)、償却資産税(設備)、保守費用、保険料、借入金の元本と利息、これらは見ておかないと収支は分かりません。
「こうしたことは顧客個別事項なので確定しないが、検討しておく必要がある。」といったアドバイスをしてくれるような事業者はありませんでした。下記は20年間の収支表ですがこちらも同様です。
固定資産税(土地)、償却資産税(設備)、保守費用、保険料、借入金の元本と利息を考慮した私の場合の数値は下記になりました。
固定資産税 | 220000円(当時)/年 |
償却資産税 | 償却設備の1.4%/年当初150000円程度 償却した金額が毎年減ってその1.4% |
保守費 | 30000円(人件費除外)/年 |
保険料 | 5000円/年 |
借入金返済 | 1081733円/年 利子は毎年減っていく |
これを経費合計すると以下のようになります。
220000+150000+30000+5000+1081733=1486733円
年間売電収入から経費を引いた収益は下記です。
1151594-1486733=82861
毎年、8万円の利益が15年出る計算です。16年目からは借金を返し終わりますので利益は増えます。以下のようなことがリスクと思われました。
ダメ要因1:固定資産税が高すぎる
この土地は畑の真ん中にあるのですが、都会に近いため農地でなくなると固定資産がべらぼうに高いところなのです。横浜市内と変わりません。太陽光発電はほとんど固定資産税のかからないようなところで行うのが普通です。転用にはこんな落とし穴がありました。
見積依頼した会社もこのことは知らないので、自信をもって出していたと思います。これが利益を食ってしまうので、8万円という薄い利益しか上がらないので、発電が下振れした場合、赤字にならないか心配です。
ダメ要因2:日影がおおきいが大丈夫か
要因1から本当にシミュレーション通りの発電が期待できるのかが気になりました。2017年はこのころに草刈を依頼していた時期です。現地確認した10/27 14:15、隣接する民家の影が結構大きいことに気づきました。
10月ですので、この先もっと陰ります。11、12、1,2月はもっと悪いはずです。夏は影響少なそうですが冬は2時前後から結構大きく陰りそうです。
これについてはシミュレーションサイトがあったのでやってみました。ただ、数値の意味はいかほどか分かりません。見積もりで表示している発電量がいかほど正確かによりますがデータを見つけられません。ただ低く出ることは間違いありません。
年間売り上げが1551594円だと5%下振れると77579円ですのでおよそ利益がなくなります。
日陰シミュレーションサイト へこうなると投資金額を下げたくなります。相談しましたが、担当営業は具体的でない話にはこれ以上付き合えないということでした。やらない選択肢もありますよと突き放すような姿勢になりました。
話を次々決めないと商売にはならないでしょうし、確かに漠然とした不安で、数値確定できないのでその気持ちは理解できなくもありませんでした。
15年間8万円利益でも現在の固定資産分マイナスよりは確かにいいと考えて太陽光に踏み切ると、土地売却を考えた場合、建てたら20年やめられません。どちらがリスクが高いかになりました。
共有の土地ということがあり、この話は結局後に禍根を残さないほうがいいと思いやめました。
こう書くと簡単ですが、実際にはかなり悩みました。投資額も家より安いが車より高い買い物ですし、兄弟のこともありますから。
この検討をしたおかげで、収支シミュレーションに必要な項目を一通り調べて経験したことと、収支検討用フォーマットを入手できたことがのちの検討制度を上げてくれました。
5%の下振れがあるのかはのちの野立太陽光発電が教えてくれることになります。